2013年11月18日月曜日

ホリスティック医学シンポジウム2013

ホリスティック医学を始めて32年になる帯津良一医師と、元乳癌患者の二人の講演を聞きに行った。http://www.holistic-medicine.or.jp/sympo2013.htm

曽我千春さんの話が面白く、闇から光の中を突き動かされるままに生きている姿に感動した。
彼女は33歳の時に、乳癌を宣告され、それまでしていたアナウンサーの仕事も、家庭も、親との関係も失くし、絶望の中にいた。主治医から言われた「信じる愛はあるんじゃないか」という言葉に、その答えを求め、もう一度人生をやり直すことを決意する。

乳癌患者が生きる上で、困ることが多々あるが、それを支援する制度がないことに憤りを感じ、ならば自分が創ろうと思い立ち、がん患者のサポートシステムとしてのVOL-NEXT会社を設立する。VOL-NEXT という名前には、Voice Of Life 命の声を聞いて、次の人生を生きる・・・という想いがこめられている。42社のかつらの業者を訪ね、一つ一つ患者のニーズを聞いてくれる場所を探し、命のやどる商品の紹介から、医療相談、心の相談、がん患者の言葉を聞きながら、創り上げてきたものだから、充実したサービスを提供できている。

今や2人に一人ががんになる時代。つまり、自分の隣の人はがんかもしれない・・・。そんな時代に、がんを恐れて生きていくのではなく、自分らしく生きていけるようにするというのが、これからの時代なのだろう。抗がん剤治療による副作用での、まつげや眉毛の脱毛、つめの変形、心の問題に対して、サングラスの販売をしたり、つめのケアをしたり、アロマテラピーの講座をしたり、きめ細やかな配慮に泣ける。自分の身におこったことだから、尚更色々なことが分かるのだろう。
http://www.v-next.jp/index.html

曽我さんの始めの想いから、会社を継続する難しさについての話を聞いて、そうだろうなと思った。
それでも10年で15万人の患者と出会い、今では医学生に講義までするようになり、やはり継続は力。彼女の謙虚な姿勢に深く敬礼すると共に、自分も見習っていきたいと思った。

そして、もう一人の宮崎ますみさんは、曽我さんとは対象的に、ほんわりした柔らかなムードでそれもまた素敵だった。何よりさすが元女優であることから、美しい人であった。http://hypnowoman.jp/masumi_profile.html

彼女のそれまでのいきさつから、がんを告知された時、すぐに瞑想を始め、自分がなぜがんを引き起こしてしまったのかについて掘り下げをしたという話に凄さを感じた。

私は、そこまで落ち着いてできるのだろうか、さすがだなと思った。

彼女は、自分の内なる声を聞きながら、少しずつ周りや自分の病気と向き合い、現在は日プのセラピストとして、がん患者や、不妊治療をしてなかなか子供を授からない人たちのケアをしている。ヒプノセラピーを受けたことはあったけれど、今また受けてみたらどんな自分の根っこに出会えるのかなと思った。

私は、このシンポジウムに最近乳癌がみつかった友人と行った。発覚して苦しそうにしていても、私は何もできなかった。むしろなんだか避けられているような気にさえもなった。
何もできないはがゆさを持ちながらも、何かできることはないかと想い、思いきってこの講演会に声をかけた。

話が聞けてよかったと笑顔で言ってくれて、ほっとした。それは私の自己満足かもしれないけれど、病気になって学ぶこと、それでも人は自分らしく輝いて生きていけることを感じてくれたのかもしれない。

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