2015年3月29日日曜日

花粉症とアントロポゾフィー

普段から万年鼻炎の私も、とうとう今年の花粉症にはひどいダメージを受けて、水のような鼻水が
ポタポタと垂れ、涙が止まらない・・・・。花粉症って本当に大変なんだわと感じる今日この頃。

あまりにも、辛いのでさすがに病院に行こうと検索すると、シュタイナーの考えを活かして治療を
する耳鼻科をみつけた。

その名も「ほりクリニック」http://www.horiclinic.org/index.html

私のワークショップを受け始めた人生の中で、一番最初は母親に連れていかれた「シュタイナーのオイリュトミー」というワークショップであった。オイリュトミーというのは、シュタイナーにより考案された芸術療法で、音楽に合わせて身体で表現をしていくもの。

21歳の私にとっては、受けた後には世界が全て美しく、キラキラしてみえて、仕事に行った時に、患者さんに優しく幸せに接していた感覚をとてもよく覚えている。

シュタイナー看護や、医学を学ぶ会や、勉強をされている人たちのことは、なんとなく意識を
していたものの、すっかりとそんな世界から離れていたことに気付かされた。

ほりクリニックでは、以下のように花粉症を捉えている。

『花粉症は、単なる鼻の病気と誤解されています。れっきとした全身病です。
アントロポゾフィー医学では、人体を3つの部分に分類します。頭部は、神経感覚系。横隔膜から下の臓器と四肢をまとめて、代謝四肢系。その中間は、肺や心臓があるリズム系。人体は、この3つの部分の協調やアンバランスで、健康になったり、病気になったりします。

実は、鼻は、肺と同じく、呼吸器官の一つです。したがって、全身から見る時、花粉症は、リズム系の障害の部分症状として、鼻に症状が出ている病気なのです。

先ほど紹介したように、気管支炎になるのも、当然の帰結なのです。 最近、ようやく、One Air Way One Disease 、すなわち、一つの気道に、一つの病気という概念が提唱され始めました。
花粉症になっているということは、すなわち、気道全体にアレルギー性炎症が生じているということなのです。

さて、アントロポゾフィー医学では、人間の3分節のそれぞれ、神経感覚系、リズム系、代謝四肢系に、心の機能を対応させて理解しています。思考活動は、神経感覚系。 感情活動は、リズム系。意志の発動は、代謝四肢系。ですから、リズム系の呼吸器官の障害は、単なる身体の病気というのみではなく、感情の障害を伴っていると理解しています。

皆さんは、緊張する時や、感動した時に呼吸がさまざまに変化することを日々実感していることでしょう。呼吸と感情の密接な関連性は、広く知られています。ですから、気道の障害としての花粉症にも、感情面の配慮が必要となるのです。 息を吸う時、人は、目覚めます。一方で、息を吐くと、落ち着き、時には、眠くなります。

花粉症や喘息などでは、呼吸のうち、吸気が強くなりすぎていることが多いです。ですので、ゆったりとした呼吸を心がけることが重要です。これは、感情面でも、抑圧傾向であることも多いので、自分の感情をしっかり自覚するよう心掛けることが必要です。そして、時には、ちゃんと、自分の感情をはっきりと表現しましょう。 鬱積した感情は、花粉症の悪化要因になります。』


花粉症を全身病と捉える考え方に出会ったことがなかったので、なんだかこれは~!?と想い、
早速診察を受けた。

先生は、私を見るなりなんとなく、シュタイナーとか好きな人なのだろうと察知したらしく、色々と話を聞いてくれた。耳鼻科でこんなに丁寧に話を聞いたりしてくれるお医者さんにあったのは、初めてだった。

そして、鼻だけをみるのではなく、喘息の症状や気管支炎が起こっていないか、肺の音も丁寧に
みてくれた。

「普通の薬と、アントロポゾフィーで使う薬とどちらがよいか、考えてください。」

と言われ、漢方薬と、アントロポゾフィーの注射をお願いした。

皮下注射を鼻の周りにするのだけれど、涙が出るほど痛かった。
しかし、炎症を起こしている鼻の周りのツボが刺激された感じがして、くしゃみも
鼻水も落ち着いてきた。

診察室でさらに感動したのはティッシュが「贅沢保湿」の高級ティッシュだったこと。
先生の優しさを感じた。

忘れもしない小学生のころ、「鼻炎はね、一生治らないからね」と当時かかっていた耳鼻科の
お医者さんに言われた。

ほりクリニックには、もしかしたらこのあきらめていた鼻炎からお別れできるかもしれない
と思う可能性を感じる。



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